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ブルボンヌさんの
虹色お悩み相談室 Vol.5

女装パフォーマーのブルボンヌさんが、オレンジページのモニターのみなさんから寄せられたお悩みにお答えする人生相談スペシャル第2弾! 今回も親子関係や人づきあい、夫婦問題や生き方など、さまざまなテーマについて、4週にわたってお送りします。女ゴコロも男ゴコロも知るブルボンヌさんがまたまた親身に、そしてちょっぴり辛口に語りまくります!

取材・文/細谷あつ子 イラスト/松元まり子

親子関係についてのお悩み

24歳の娘がいます。一人娘なので、なにかと束縛、干渉してしまいます。母親としてとても重たい存在になってしまっていると、自分でもわかってはいるのですが……。もう干渉しないようにしようと決めても、ついつい口出ししてしまいます。こんな私にアドバイスをいただきたいです。

(50歳・女性・J・Oさん 専業主婦/既婚/子どもあり)



実家暮らしの23歳女性です。心配性で過干渉の母との関係がこじれ、けんかになることが多々あります。私を気づかってくれるのはうれしいのですが、その親心が重すぎてうっとうしいんです。「心配性すぎる」と言っても翌日には忘れているようで、変わってくれません。少し離れて見守ってほしいのですが……。

(23歳・女性・E・Tさん 学生/未婚/子どもなし)

過干渉は〈愛情〉ではなく〈毒〉!! それをしっかり知るべきよ!

お母さん、自分の夢を娘に託して相手を支配しちゃダメ!

 斉藤由貴さんが娘を呪縛する母親を演じたテレビドラマ「お母さん、娘をやめていいですか?」が、好評のうちに最終回を迎えたわね。こんなふうにわが子を支配して、毒のような影響を与える母親は〈毒母〉とも呼ばれるわ。毒母と娘の問題は古今東西、昔からあること。それが10年くらい前に〈毒母〉という言葉でラベリングされたことで社会問題になり、苦しむ娘たちが声を上げはじめたのね。

 今回お悩みを寄せてくれたのは自分自身が娘に過干渉なお母さんと、逆に心配性すぎる母親に悩んでいる娘の立場の女性ね。お二人に対してお答えするわ、このお母さん、J・Oさんくらいの年齢の女性ってそもそも、いろいろとワリを食って生きてきた人たちよね。女性が今よりも好きに自由に生きられず、職業も幅広く選べなかった世代よ。そのかなえられなかった夢を自分の分身である娘に託し、過度の期待をしちゃう母親がいるのよね。自分の着たかった服、やりたかった仕事、女性に「こうあってほしい」という幸せのカタチ……。そんな自分の〈願望〉を娘に押しつけてしまうわけ。だから、いろいろ口出しして自分の思いどおりにしたくなるのよ。

 それにね、娘に干渉しすぎるのは、相手を信じていないからじゃないかしら。「この子は私がいないと歩いていけない。だから心配なの」っていう言い訳で、娘をコントロールしているのよ。でも立派に成人した人間に対して、それは失礼なことだわ。だって親子といえど別の人格なんだもの。J・Oさんも自分で「重たい存在になっている」とわかっているなら、もっと自分の娘を信じてあげて、干渉をぐっとこらえなきゃダメよ! 

娘さん、思い切って母親と物理的に距離を置いてみて!

 それに、E・Tさんのような娘側にも言いたいわ。あなたはお母さんの言うことをよく聞く、いい子だったんでしょうけれど、もう23歳の大人なの。なのにいつまでも母親の言うことを受け入れて、そのとおりにしていると、もし何か失敗や挫折があったとき、きっとそれを母親のせいにしてしまうわ。だから、もっときっぱりと母親の過干渉や束縛と決別しなくちゃいけないの。

 具体的には、まずこうした母娘の関係が社会問題になるほど深刻なものであるということを、あらためてそれぞれの母娘がしっかりと知るべきね。毒母をテーマにした本やコミックスもたくさんあるから、それを二人で読んでみるといいわ。それによってお母さんのほうは、「自分では娘への愛情だと思っていたけど、社会的には〈悪〉なんだ」と気づくべき。それがわかったら、娘をかまいすぎるのはやめて、娘以外の楽しみを見つけてほしいわ。だって娘に介入するほどあなたの株は暴落し、ほうっておけば株価は上がるのよ(笑)。そう考えたらラクなことじゃない? そして娘の立場としては、思い切って一人暮らしをしたりして母親と物理的に距離を置くことも一つの手。離れてはじめて親のありがたさがわかることも多いから、お互いのためにいいことだと思うわ。


ブルボンヌ
Profile

ブルボンヌ

早稲田大学在学中から、ゲイのためのネット運営を開始。ゲイ雑誌『Badi』の主幹編集、女装パフォーマンス集団の主宰を経て、現在はタレント、エッセイストとして、「100分de名著」(NHK Eテレ)などのテレビ番組出演や、「はみだししゃべくりラジオキックス」(山梨放送)、「オンナnoミカタ」(NHKラジオ第1)のパーソナリティ、新宿2丁目の「Campy! Bar」のプロデュースなど幅広く活躍。 企業や地方自治体、大学などでの講演活動も積極的に行っている。

撮影/キッチンミノル

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