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ブルボンヌさんの
虹色お悩み相談室 Vol.1

オレンジページのコミュニティサイト「オレンジページサロンWEB」に寄せられた数々のお悩みについて、4週にわたってお送りする人生相談スペシャル。人づきあいや夫婦関係、お金、自分の性格……。さまざまなテーマに対し、女装パフォーマーのブルボンヌさんが親身に、そしてちょっぴり辛口に、お答えします!

取材・文/細谷あつ子 イラスト/松元まり子

職場での対人関係に関するお悩み

学生時代から集団の中で浮いてしまうのが悩みです。今の職場でも、ほかの人は名前に「ちゃん」づけなのに、私だけ名字に「さん」づけ。とっつきにくいのかと思い、なるべく自分から声をかけるようにしているけど、スルーされることも。存在感が薄いのかな……。人とうまくつきあう方法が知りたいです。

(48歳・女性・Nさん 清掃業/既婚/子どもあり)

職場の人間関係よりも、
まず家族との愛情をいちばん大切にして!

いやがる人に追いすがりすぎると、余計に逆効果よ!

 集団の中で浮いてしまう理由を、あなたは「存在感が薄いのかな」って言うけど、それだけじゃないんじゃないかしら。「ちゃん」じゃなくて「さん」ってのは、単にいい年だからかもだけど(苦笑)、少なからず〈敬遠されてる感〉も漂ってそうね。それも学生時代から、なんでしょ? それじゃもう身にしみついちゃってるじゃないの。ツラッ!

 あなたは気づいてないかもしれないけれど、自分の中に何か人がいやがるマイナス部分があるんじゃないかしら。たとえば身だしなみとか話し方、物の食べ方とか……。それを冷静に考えてみる必要があるわ。自分でわかりにくければ、ダンナさんなど気の置けない人に相談して、アドバイスしてもらうのもいいわね。でもね、仮にそれで自分の問題点が自覚できたとしても、48歳になった今では、なかなか路線変更できないかもしれないわね。そう、正直言ってあなたは、このお悩みをほうっておきすぎたのよ。

 でも、じつはそういう敬遠される雰囲気をさらに増やしちゃってるのが「アタシなんて……」っていう弱気なんじゃないかしら。 だからこそ、あなたにいちばん伝えたいのは、仲間はずれがいやだからって、周囲の人に追いすがりすぎないこと! 人間ってウザイと思ってる相手に寄ってこられると、よけい嫌悪感が増すものよ。だって、嫌いになった恋人がよりを戻そうとグイグイ迫ってきたら、ますますいやになるでしょ。それと同じよ。あなたが、くよくよした〈負けオーラ〉を出しながら人に近づいたら、相手はさらにシャッターを下ろしてしまうわ。

家族と幸せなら、職場で一人でも大丈夫でしょ?

だからそれより、「一人でいても大丈夫!」っていう強さを持ってほしいと思うの。「私はあまり人に好かれないほうなんだな。それならもう一人でいいや」って。だって、あなたは結婚してダンナさんも子どももいるんだもの。いちばん大切な家族としっかり愛情をはぐくんで満足できていれば、それでいいじゃない? 職場の人間関係なんかどうでもいいのよ。家族とも円満で、職場でもみんなと仲よく……なんて〈全部どり〉しなくたっていいの。

その代わり、愛する家族とのコミュニケーションは人一倍大切にしてね。家庭で幸せならば自信がついて、どこでも胸を張って生きていけるわ。職場でひとりぼっちだって平気よね。そうなると、あなたのまわりに〈負けオーラ〉の代わりに、ある〈潔さ〉が生まれてくるはずよ。「あの人はだれとも群れないけど、いつも堂々としてるな。かっこいいな」と感じる人も出てくるでしょうね。そうしたら、周囲との人間関係も少しずつよくなっていくと思うの。アタシたち性的少数者も、子どものころは周囲に仲間のいない孤独を味わうことが多いけど、だからこそ強くなれた面もあるもの(見るからに強くなりすぎちゃったくらいよ~!)。家族を大事にしながら、 あなたらしく頑張って!


ブルボンヌ
Profile

ブルボンヌ

早稲田大学在学中から、ゲイのためのネット運営を開始。ゲイ雑誌『Badi』の主幹編集、女装パフォーマンス集団の主宰を経て、現在はタレント、エッセイストとして、「100分de名著」(NHK Eテレ)などのテレビ番組出演や、「はみだししゃべくりラジオキックス」(山梨放送)、「オンナnoミカタ」(NHKラジオ第1)のパーソナリティ、新宿2丁目の「Campy! Bar」のプロデュースなど幅広く活躍。 企業や地方自治体、大学などでの講演活動も積極的に行っている。

撮影/キッチンミノル

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