バックナンバー

自炊の教科書 Vol.2

自分で作るおかずはいつもいまひとつ、 料理ってむずかしいな……と、思っていませんか? ちょっとしたコツを覚えるだけで、料理はぐっとおいしく作れます! この連載では料理の基本となる「計量のコツ」「塩の使い方」「食材の切り方」「だし」のことを、4週にわたってご紹介。 むずかしいこといっさいなし、でも知っておけば役立つことばかりですよ♪

これだけで絶対おいしくなる!
基本の「塩」の使い方

自炊の教科書、2週目のテーマは「塩の使い方」。レシピどおりに作っているのに、おいしくできない。何かものたりない感じがする。そんなときは、塩がたりていないのかも……。ころあいのものや加減を「いい塩梅(あんばい)」などといいますが、これは、もともとは「いい塩加減」という意味だといわれます。それくらい、塩加減で料理の味は変わってしまうんですよ。レシピの「少々」「適宜」という言葉には、材料の大きさや水分によって加減をしてくださいね、という意味も含まれています。適度な塩加減は、何度も料理を作ったり、自分の好みに合わせて見つけていってくださいね! まずはだいたいの目安を覚えると、ぐんと料理がおいしくなります。

鶏胸肉1枚(約200g)につき、塩は2gくらい

ステーキやソテーなどで肉にふる塩は、重量の1%が目安。焼き魚の場合は、重量の2%が目安です。鶏胸肉は1枚が約200gなので、塩は約小さじ1/2(2g)を目安にすると覚えやすいですね。また、肉の種類によって塩をふるタイミングも違うんですよ。鶏肉、豚肉などの水分の多い肉は、塩をふってよくなじませてから焼くと、水分もほどよく抜けておいしく焼き上がります。牛肉は水分が少ないので、塩をふるのは焼く直前。ふってから時間がたつと、塩の作用で水分が抜けて堅くなってしまうんです。牛肉のステーキを焼くときは、焼く直前に塩をふってくださいね。一方、魚は焼く20分くらい前に塩をふります。これは、味つけだけでなく、魚特有の臭みを取るため。出てきた水分をペーパータオルで拭き、焼く前にもう一度かるく塩をふると、皮はパリッ! 身はふっくらとおいしくなりますよ!

野菜炒めは150gにつき塩1gくらい

野菜炒め1人分で使う野菜の量は、150〜200g。塩は1gが適量です。両方の手のひら1杯分の野菜に塩1g、これは小さじでいうと1/5くらいの量。塩1gは「ひとつまみ」とレシピに書かれることも多いんですよ。ひとつまみは、親指、人さし指、中指の3本でかるく塩をつまんだ量。覚えておくと、便利な簡単で手軽な計量方法です。野菜炒めは塩をふってから時間がたつと、しんなりしてしまうので、ほぼ完成というところで塩をふり、全体を混ぜたら、すぐにいただきまーす!

パスタをゆでるときは、水1.5リットルに塩22gくらい

パスタをゆでるときは、意外と塩をたくさん使います。水の量の1〜2%が目安です。好みにもよりますが、ソースにも塩分があるので、まずは1%で作ってみましょう。たとえば水1ℓなら塩は10g。1人分のパスタをゆでるときは、水1.5ℓぐらいが適量。塩は大さじ1強、22gくらいです。ゆでるときに湯に塩を入れるのは、パスタに下味をつけるため。また、塩の働きで麺の表面が締まり、プリプリとした食感になるんですよ! 小麦の風味や甘みも、塩で引き出されるといわれます。このように、塩には味をつけるだけでなく、食材の臭みを取ったり、うまみを引き出す力があります。ここまで基本的な塩の使い方をお話してきましたが、精製塩などのサラサラの塩と、ミネラル分の多い塩だと重量や容量、塩気のきつさなども変わってきます。基本をおさえたうえで、自分の好みの塩に合わせてベストな量を見つけてくださいね!

荒木典子
教えてくれた人

荒木典子さん

料理研究家。調理師学校で料理を学んだのち、料理書の編集者を経て料理研究家に。料理教室を主宰するほか、ケータリング、企業へのレシピ提供、料理店の監修など、幅広く活躍。

http://arakinoriko.com

撮影/宗田育子 取材・文/中村 円

INDEX

HOME